食品ロス対策で地球環境とお店の利益に貢献
「食品ロス」「フードロス」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
「食品ロス」とは本来食べられるのに捨てられてしまう食品のこと。この食品ロスが近年、地球規模で大きな社会問題となっています。
飲食店で「食品ロス」に取り組むことは、大きな視点で言えば地球環境を守ることへつながっていますが、小さな視点で言えばお店のコスト削減や利益増にもつながっています。
ここでは飲食店ができる食品ロス対策についてお話ししたいと思います。
食品ロスと食品ロスが抱える問題
日本における「食品ロス」の量は年間約522万t。分かりやすく言うと日本人1人当たり、一年間で約41㎏の食品を捨てていることになります。
その522万tのうち事業系の食品ロスは年間275万tにのぼり、飲食店などの外食産業が出す食品ロスはその中の81万tを占めています。
「食品ロス」は以下のような数々の問題点を抱えています。
・ごみとして廃棄されるためごみ処理に多額の費用と資源が使われている ・焼却処理される際に大量の二酸化炭素(CO2)が排出されるため地球温暖化の原因となっている ・焼却後の灰の埋め立て等で環境に負荷がかかっている ・食品を輸入に頼っているにもかかわらず、食品を廃棄している ・貧困で食事に困っている人がいるにもかかわらず、食品を廃棄している
これらを受けて、2019年に「食品ロスの削減の推進に関する法律」が施行され、食品ロスを削減していくために、飲食店を含む事業者にも「事業者はその事業活動に関して、国または地方公共団体が実施する食品ロスの削減に関する施策に協力し、食品ロスの削減に積極的に取り組むように努める」という責務が定められています。
食品ロスを防ぐことはお店の利益にもつながる
食品ロスが抱える問題点を見てきましたが、自分のお店の経営という視点においても食品ロスを防ぐことは大きな意味があります。
せっかく仕入れた材料を廃棄してしまう、廃棄するのにも費用を払っている。これらは不必要な経費と言えます。
言い換えるならば、これらの不必要な経費がお店の利益を圧迫しているのです。まずは自分のお店の食品ロスを減らすことから始めていきましょう。
競争が激しい飲食業界において、食品ロスに取り組んでいるお店はイメージもよく、新規顧客の開拓や他店との差別化にもつながるでしょう。
食品ロス削減のための具体策
外食産業が出す食品ロスの内訳としては「食べ残し」が一番多く、次に「仕込みすぎ」が続いています。
これらはお店のちょっとした取り組みで減らすことができるものです。ここからは飲食店で今日からでも取り掛かれる、食品ロスを防ぐための具体策を紹介します。
まずは出来そうなところから、取り入れてみませんか?
仕入れの工夫
冷凍食材の活用
冷凍食材を使うことで輸送中のキズや劣化を見越して多めに仕入れる必要がなくなります。
冷凍野菜・冷凍果物など、今の冷凍技術はかなり進化しています。また、カット野菜を必要に応じて使うのも対策のひとつです。
規格外の食材の活用
曲がったキュウリなど規格外を理由に廃棄される野菜や食材を利用することも食品ロス削減につながります。
形が悪い・規定より大きい(小さい)などが理由で規格外とされた野菜や果物がたくさん存在しています。
ですが、味や品質は変わらないものも多いのです。そのような規格外の食材を活用することで原材料費も下がり、食品ロス削減にも貢献できるのです。
また、野菜などの農作物以外にも肉類の規格外もあるので、そちらも検討しても良いと思います。
仕入れ量の調整
毎回同じ量を発注するのではなく、その食材を使う時期の天候や曜日、イベントの有無、過去の来客データなどをもとにして過不足がでないように食材の仕入れを行うことが食品ロス削減につながります。
保管の工夫
期限切れ食材の廃棄をなくす
食材を保管・保存している環境が整っていないため、期限切れなどで使用できず廃棄している食材はありませんか?
日持ちする食材であっても定期的な棚卸を行い、在庫管理をしましょう。
たとえば、冷蔵庫やパントリーを整理整頓し、食材に応じた適切な量を決められた場所に置くようにしたり、各食材の期限を誰が見ても分かるように記入したり、古い物から順番に使用することを徹底したりすることで食品ロスを防ぐことができます。
小分けにして真空保管する
次に使うときに使いやすいよう小分けにして真空保管をすると鮮度を保つことができ、食材の残量も可視化されて食品ロスを減らすことができます。
また、一度栓を開けたワイン・シャンパンなどは酸化を防ぐツールを使うと長く保存ができます。
食品ロス量の把握
まずは自分のお店でどれくらいの量の食材の廃棄がでているか、廃棄理由も含めて記録し、把握しましょう。
この記録をもとに仕入れ量を検討し、メニューや調理において仕込み過ぎはないかなど、食品ロス削減のための対策を立てることができます。
食べ残しを減らすための適量注文・食べきりの呼びかけ
注文時に量が分かるようにする工夫
メニューに写真を入れて量がわかるようにしたり、商品サンプルを置いたりなど、お客様が注文するときに量が分かるようにするのも食べ残しを削減する対策としておすすめです。
また、お子さんやご年配の方、女性には小盛など少ない量の提供ができるようにしたり、最初は少なめにご飯をついでお代わりができるシステムにしているお店もあります。
小皿での提供
バイキング形式の飲食店では、あえて小皿に最初から取り分けて提供することで、お客様がより安心して食事をしていただけるだけでなく、食べ残し対策にもなっています。
宴会やパーティーでは大皿料理の食べ残しが発生しやすいため、スタッフが最初に取り分けたり、一人ずつ小皿に取り分けて提供するのも方法のひとつです。
美味しい状態で食べていただくための声掛け
宴会やパーティーなどでは、ついつい話に夢中になり、料理が運ばれてきてもすぐに食べず、冷めてしまったり、パサついてしまったりして食べ残しにつながるケースも見受けられます。
一気に料理を出さず、食べているペースに合わせた配膳も食品ロス削減に効果的です。
また、料理をテーブルに運ぶ際に「アツアツをお召し上がりください」など、積極的に声掛けをすることで食べ残しも減り、お客様に出来立ての美味しい状態で食べていただくことができます。
幹事の方とあらかじめ打ち合わせをするのもよい方法です。
持ち帰りの工夫
お客様が注文したものの食べきれなかった料理を持ち帰れるよう、ドギーバッグ(持ち帰り用のパック)等を用意しておくのも対策のひとつです。
食中毒など衛生上注意するべき点があるので推奨や提案はせず、あくまでお客様の自己責任の範囲で持ち帰っていただくのが良いでしょう。
その際の注意点を以下にまとめました。
・食中毒のリスク、取り扱い方法や注意点をお客様に説明する ・充分に加熱調理したもののみ持ち帰りが出来るようにする ・清潔な容器を用いて、清潔な箸などで移し替えるようにする ・なるべく水分を切り、熱で菌が増えにくいよう冷めやすい容器に入れる ・気温や湿度が高い時期は持ち帰りを停止したり、保冷剤を付けたりなどの対応を行う ・持ち帰り用の容器と消費期限記入用のシールを準備しておく
食品ロス削減の頼れるパートナー『パックマーケット』
前項でお話しした「持ち帰りの工夫」で登場したドギーバッグ(持ち帰り容器)を用意するにあたり、ただ闇雲にパックを準備すればよいというわけではありません。
もちろん容器代もお店の経費ですので、コスト面も重要ですが検討する際には、以下の内容をチェックする必要があります。
・お客様が料理を詰めやすいか ・持ち運ぶ際に漏れたり、こぼれたりしないか ・安心・安全な素材を使っているか ・パックのまま温めなおしができる素材か ・環境への配慮がされた素材か
このように、お客様の視点に立って選ぶことが大切になります。
また、食品ロスを削減するために真空包装で食材を保存するための袋や、鮮度をより長く保持してくれるシートなど活用できるアイテムも今はいろいろと揃っています。
それらをまとめて取り扱っているのが『パックマーケット』です。
『パックマーケット』は、業界トップクラスの品揃えを誇るテイクアウトや持ち帰り用のフードパッケージも扱う専門通販サイトです。
ここでは『パックマーケット』の特徴をお話しします。
無料サンプルで試してから購入できる
7,000種類以上の対象商品から15種類まで無料でサンプルを試すことができるほか、実物を試してから導入できるので、実際に汁漏れしないかどうかなどを確認することができます。
サンプルには、容器以外にも持ち帰り用のレジ袋なども豊富に用意されているので、関連商材すべてを一度に試せるので便利です。
豊富なアイテム
食品ロス削減のためには持ち帰り用の容器の準備も必要ですが、他にもいろいろと活用できるアイテムがあります。
保冷剤もその一つです。
いろんなサイズがあるので、用途に応じて検討すると良いでしょう。
また、仕入れた食材を長持ちさせるための鮮度保持シートや真空パックができる機械や袋なども『パックマーケット』にすべて揃っています。
エコ素材も多数揃っている
食品ロス削減のためにお店で取り組むのであれば、容器も環境に配慮したリサイクル素材や再生可能資材を用いたものでイメージアップを図りたいものです。
『パックマーケット』にはエコ素材を用いたアイテムもたくさん揃っています。
・主にトウモロコシやサトウキビなど、植物由来の原料を利用して作られたバイオマスプラスチック製品 ・土壌や水中などの微生物により分解され、最終的に二酸化炭素(CO2)と水となって 自然界へと循環していく性質の生分解性プラスチック ・主に回収された透明容器やボトルをリサイクルした原料を使用した容器 CO2排出量の削減に貢献しているリサイクル原料です ・FSC®認証紙を用いた容器。FSC®認証とは「森林が適切に管理されているか」第三者機関が全世界統一の基準に沿って審査、認証するもの それらの森林から生産された木材・木材製品へ認証ラベルを貼り付けることができ、差別化につながります ・バガス(サトウキビの絞りかす)ムギ・タケ・コーンスターチなどを原料とした自然由来の容器 使用後は100%土に還すことができる地球にやさしい素材です
小ロット注文もOK
お客様の自己責任で持ち帰っていただくため、ドギーバッグをどれだけ仕入れておくとよいか分かりにくい面もあります。
『パックマーケット』は小ロットでも注文できるので、過剰在庫を持たなくてよく、スペース的にも費用の面でも助かります。
注文も決済も簡単
スマートフォンやパソコン、タブレットから24時間注文が可能です。決済方法はカード決済、コンビニ振込、銀行振込から選べます。
急に容器が必要になった場合もスムーズに注文できるのはとても便利です。
まとめ
環境問題としても食品ロスは重要な問題ですが、飲食店においても食品ロスは深刻な問題です。
まずは自分のお店の廃棄量に目を向けてみましょう。そしてその原因がどこにあるのかを把握し、ひとつずつ食品ロスを減らす取り組みを始めていきましょう。
完全にゼロにするのは難しいですが、対策を立てることはできます。
せっかく仕入れた食材を無駄にしないよう、工夫をしていくことで確実に食品ロスは削減していけます。まずはできるところから始めましょう。